みなさん、空けましておめでとうございます。
JALの修行僧&マイラーであり、ワンワールド信者の私としては、新年そうそうに嫌なニュースが目に入ってきましたので、まとめてみたいと思います。
大好き、カタール航空
カタール航空がワンワールドに加盟したのは2013年。
その時以来、JAL修行僧の私にとって、カタール航空は最も必要不可欠な航空会社の1つとなりました。
欧州方面への渡航時には、ブリティッシュエアウェイズ、フィンエア、イベリア航空と選択肢は複数ありますが、ビジネスクラスのサービスを考えると、ブリティッシュエアウェイズは選択肢から外れてしまいます。
JALのSKY Suites で行きたいのはやまやまですが、如何せん、ロンドン、パリ、フランクフルト、ヘルシンキにしか路線がありませんので。
そんな時に、
カタール航空の以下のようなサービスが私にはばっちりとはまったのでした。
- リバースヘリンボーンタイプのビジネスクラスシート
- エアバスA350-900や、A350-1000の最新機材
- アラカルトでいつでも、どれでも頂ける食事スタイル
- お土産として配られるGODIVAのチョコレート
- 度々設定されるバーゲンフェア
- ヨーロッパのみならず、中近東、アフリカそしてアメリカまでも含まれる豊富な乗継便
- ドーハ空港の広いビジネスクラスラウンジ
2018年度は、スイス旅行、そしてニューヨーク旅行の際に、カタール航空を選びました。
FOP(FLY ON ポイント)は、この2回で47,074ポイントを獲得しています。
カタール航空についての過去記事はこちらです。
21JUN18 QR813 羽田 - ドーハ Business Class
アラカルトでいつでも好きなものが頂ける最高のビジネスクラスの機内食です。私が今一番好きな航空会社、カタール航空です。
カタール航空がアメリカン航空とカンタス航空を名指しで非難
最初に衝撃が走ったのは2018年10月09日の報道でした。
カタール航空、エミレーツ航空、エティハド航空は政府の援助を受けて不当な料金設定をしているため、競争環境が歪んでいる。彼らのアメリカへの乗り入れを制限してほしい、とアメリカ所在の航空会社が主張していること、(当然アメリカン航空も)
カンタス航空がUAEのエミレーツ航空と密接な関係体制を築いており、カンタス航空が同じワンワールドのカタール航空のオセアニアへの進出を妨害していること、
こんなことから、
ワンワールドのメンバーが裏切っているので、カタール航空はワンワールドから脱退する示唆をした、
というものでした。
アメリカ問題については、エミーレツ航空やエティハド航空についても同様の思いがあるとは思うのですが、アラアイアンスに加盟をしていないだけに、アメリカという国に対しての不満があったとしても、アメリカの航空会社に矛先が向かうことはないのだと思います。
その点、カタール航空はアメリカン航空と同じワンワールドに加盟しているだけに、
アメリカという国と共にアメリカン航空にまで矛先を向けた、と想像します。
カンタス航空については、確かにどうしてエミレーツ航空とばっかり?という思いは私もありますが、
カンタス航空はそれ以前もスターアライアンスのシンガンポール航空とがっつり提携していましたし、二社間の提携については、アライアンス以外の歴史や地理的環境など、それぞれの事情もあるはずですから、なんとも言えないなぁ~と思って見ていました。
また、カタール航空のハブとなるドーハにはカンタス航空の自社便はないですし、自社便のあるドバイからの乗継便が充実しているエミーレツ航空と提携するのは、致し方がないのではと思います。
カタール航空が中国南方航空の株式を5%取得
その後、カタール航空のワンワールド脱退についてのニュースをしばらく見なかったのですが、
2019年1月2日、カタール航空と中国南方航空の協力強化のニュースが出ました。
カタール航空CEO Akbar Al Baker氏が、中国南方航空の株式を5%、戦略的投資として取得したというものです。
最初、中国南方航空?と思いました。
中国南方航空といえば、2018年を持ってスカイチームを脱退したばかりの航空会社です。
個人的には、中国南方航空にはその後はワンワールドへ加盟して欲しいと望んでいたので、ワンワールドのカタール航空との関係値が強まることは、ワンワールド加盟への追い風か、と一瞬喜びました。
ただ、カタール航空はワンワールド脱退を示唆しているし・・・・
と思い調べてみると、
カタール航空の他の航空会社への出資がえげつないことがわかりました。
カタール航空が出資している航空会社
- キャセイパシフィック(ワンワールド) 10%
- ラタム航空(ワンワールド) 10%
- IAGグループ(ブリティッシュエアウェイズ、イベリア航空など)(ワンワールド)20%
- エアイタリー 49%
- 中国南方航空 5%
新アライアンス結成!?
カタール航空のワンワールドからの脱退は非常に残念に思いますが、
カタール航空はワンワールドを脱退しても、エミーレツ航空やエティハド航空がアライアンスに加盟していなくてもうまくやっていけているのと同様に、充分にやっていけると思います。
それが、ここに来てカタール航空の他社への影響力がすさまじく、
「カタール航空、新アライアンス締結か?」
のようなコラムやニュースをちょいちょい目にすることとなり、不穏な空気を感じております。
カタール航空がワンワールドから脱退するのは仕方がないとして、まさか、他のワンワールドメンバーまで、一緒に引き抜いていってしまわないだろうか、という心配が、先のカタール航空の出資先を見て湧いてきているのです。
上記の中で、
どのアライアンスにも属しておらず、カタール航空との共闘しやすそうなのが、エアイタリー、中国南方航空。
この2社と組むことについては、何も困りません。
そして、
カタール航空が筆頭株主のIAGグループの中で現在ノンアライアンスの航空会社と共闘することも気になりません。
実際には、LCCが多くて、FSCであるカタール航空がLCCとアライアンスを組むかどうかが微妙ですが、
エアリンガス、ブエリング、ライアンエア、レベル などがそれにあたります。
また、
カタール航空の出資云々に関わらず、現在ノンアライアンスでFSCの航空会社と言えば、
ヴァージンアトランティック、アラスカ航空、そして、
海南航空、香港航空などを抱えるHNAグループ(天津航空、北京首都航空、西部航空、福州航空、金鹏航空、北部湾航空、長安航空、ラッキーエア、ウルムチエア、桂林航空、香港エクスプレス(一部LCC))
とにかくカタール航空と中国南方航空の2社が共闘するだけで、アライアンスの規模としてはかなり大きいのですが、そこにこれらの航空会社が集まっていくと、ワンワールドの規模を超える可能性が出てきます。
また、ワンワールド加盟のブリティッシュエアウェイズやイベリア航空についても、IAGグループの一員です。
その筆頭株主がカタール航空です。
国際紛争、テロ、自然災害などの有事が起きて、この2社の業績が一気に落ち込むようなことがあれば、
この2社にカタール航空の「魔の手」が伸びないとも限りません。
そうなると、ワンワールドのマイラー&修行僧としては大問題になってきます。
さらに、
中国南方航空のスカイチーム脱退についても、カタール航空が手引きをしていたのでは?
今では、そんな推測も出ており、新年早々、かなり緊迫した状況になってきているのには、間違いありません。
最後に
アライアンス内でも、航空会社同士で様々な事情を持ち合わせていて、
必ずしも加盟キャリアが満足をしているワケではないということは、よくわかりました。
カンタス航空と同様、
マレーシア航空が、業績不振からロンドン線以外のヨーロッパ路線からの撤退を余儀なくされた際に、提携先に選んだのは、同じアライアンスのカタール航空ではなくエミレーツ航空でした。これも、カタール航空よりエミレーツ航空、というよりは、ドーハよりはドバイという選択だったのではと思います。
とにかく、2019年度は色々ありそうですね。
理想としては、
JALの修行にとって、少しでも便利なことが増えてほしい、そういう願いです。
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