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JAL 羽田増便枠のアメリカ路線はどこに?

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東京オリンピックに向けて、都心上空を通過する航路を新設することで、羽田空港の発着枠を拡大させるプロジェクトが進んでいます。

それによって、羽田空港の発着枠は年間3.9万回分増やすことが出来、それを国際線に充てると計画されています。1日あたりにすると約50便です。

 

私自身も、やはり羽田発着は便利ですので、どの路線が新規で羽田から就航するのかに、大変興味を持っていますが、19年2月、国土交通相大臣が、まずはアメリカ路線に約半数の24便を割り当てることを明言しました。

 

「羽田増便枠」半数は日米路線へ 東京五輪向け配分

 

東京オリンピックに向けて増やす、羽田空港の1日50便の発着枠について、その半数が、日米路線に割り振られる見通しであることがわかった。

羽田空港をめぐっては、都心の上空を通過する新しいルートを開設することで、東京オリンピック・パラリンピックまでに、1日あたり50便の増枠が見込まれている。

この増枠分を、どこの国に割り振るかが検討されてきたが、石井国土交通相は12日の記者会見で、およそ半数の24便を、日本とアメリカにそれぞれ12便ずつ配分し、日米路線にあてる見通しであることを明らかにした。

アメリカ便を増やすことで、外国人観光客の増加や、国際競争力の強化につなげる狙いがある。

FNN PRIMEより

 

アメリカに、約半数!?!?

最初は衝撃でしたが、この新しい航路が横田基地の管制区域を通ってしまうという実に間抜けな計画だったために、一度は暗礁に乗り上げかけたものを一転許可してくれたアメリカへの忖度だと、容易に想像できました。

致し方がないと思います。アメリカが許可をしてくれただけ、ありがたいです。

 

さて、その24枠は、日本の航空会社に12枠、アメリカの航空会社に12枠と均等に分配されます。

アメリカ側は12枠でも厳しいですね。

私は、アメリカン航空とユナイテッド航空は、それぞれJALとANAとのジョイントベンチャー締結をしていますので、日本側に提携航空会社を持たないデルタ航空に傾斜配分するのが理想的だと思います。

でも、決めるのはアメリカのアメリカ合衆国運輸省(DOT)ですから、どうなりますでしょうか。

 

私の予想としては、アメリカン航空3枠、ユナイテッド航空3枠、デルタ航空5枠、ハワイアン航空1枠。

アメリカン航空やユナイテッド航空がグアムやハワイ路線へも参入したいと考えていたら、

アメリカン航空4枠、ユナイテッド航空4枠、デルタ航空4枠。

 

 

でも、私の好奇心は、JALがどの路線を成田から羽田に持っていくのか、新たな路線を新設するか、ですね。

 

これまでの羽田の発着枠は、一度破たんし国の庇護下にあったJALに厳しく、ANAに優しい、傾斜配分が取られてきました。しかしながら今回はそれはないでしょう。

他の日系航空会社でも申請は出来るかもしれませんが、太平洋路線を飛ばせる大型機材を持っている航空会社が他にはないので現実的ではないですね。

もしかしたら、現状の傾斜を解消すべく、JALの方が多くなる可能性もゼロではありませんが、まぁ、平等でしょうな。

ANAとJALに6枠ずつはまず間違いないでしょう。

 

これまでJALのアメリカ路線は、東南アジア諸国からの乗継客の取込みも前提にスケジュールやルートが組まれてきました。

以下がフライトスケジュール。

成田トランジット

成田空港のJALの2018年冬スケジュール

今後も日本からの顧客とアメリカからの顧客だけで席が埋まるとは考えづえらいので、その施策は変わらないと思われます。

 

現状のJALの羽田発着の東南アジア路線は、ANAに比べて極端に少なく、羽田で東南アジアとアメリカとのトランジットはあまりできません。成田が東南アジア8都市に対して、羽田は4都市のみです。

 

以下がそのスケジュール

羽田トランジット

羽田空港のJALの2018年冬スケジュール

 

そう考えると、実は、JALにとってはアメリカ路線の羽田発着枠が増えることは必ずしも喜ばしいことではなかったのかも、という思いになります。

 

1)

今回の増枠で羽田発着のアメリカ路線が増えるのであれば、同様にそれに接続できる羽田発着の東南アジア路線も増えないと、アメリカ路線を利用する乗客がいません。

羽田トランジット

羽田発着のアメリカ路線にはトランジット客がおらずガラガラになる

2)

今回の羽田増枠で成田からアメリカ路線が減ってしまうのであれば、それにトランジットする予定だった東南アジア路線からの乗客がいなくなります。

成田トランジット

成田発着の東南アジア路線にはトランジット客が乗らずにガラガラになる

 

そんな状況の中、

アメリカ路線以外の増便枠は全世界で残り24~26枠。日本と相手国との配分は均等が原則ですので、日本への割り当ては半数の12~13枠。さらにそれをJALとANAで配分するとなると、JALの獲得枠は6~7枠。

 

採算性の高いヨーロッパ路線(特にフランクフルトやジョイントベンチャーのあるヘルシンキやマドリードなど)も羽田発着にしたいという思いはあるでしょうから、なかなか東南アジア路線に割り当てられるのは難しいと感じます。

 

東南アジア路線の羽田発着が極端に増えることはないという前提で、それでも、際際のトランジット客を取りこぼすことなく、効果的に路線選択をしていかないといけないでしょう。

 

そんなことを考えていると、

現状の私の予想としては、トランジット客が少なくても、日米の乗客だけでなんとか埋まりそうなシカゴ線、ダラス・フォートワース線、ロサンゼルス線、ハワイ線X2便。

 

ハワイ路線になんて、ちょっともったいない気もしますが、

エアバスA380の登用でANAに傾きかけたホノルル線は、JALの国際線をずっと守ってきた思い入れのある路線のはず。ホノルル線であれば、際際のトランジット客に頼る必要はないし、エアバス380型機の成田発のANAには充分対抗できると思う。

また、シアトル、ボストン、サンディエゴなど日米人だけで席を埋められない路線については、東南アジアからの際際のトランジット客の取り込みは考えて行かないといけないので、羽田に移すのは、ちょっと危険かな。

そして、希望的観測を含めて、残りの1便はマイアミへの新規就航。

これまで度々噂になっていますし、マイアミであればスケジュールによっては、南米への渡航客、南米からの渡航客を一気にまとめて集約できる可能性もありますから。

まぁ、ないでしょうけれど。。。

 

これから徐々に色々な事が決まっていくことでしょう。

飛行機好きには、ワクワクです。

 

そんなワケで、今日はちょっとコラム的な記事を書いてみました。

 

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