本日、ANAからの新規就航路線のプレスリリースが発表されましたが、同日、JALも新規就航路線のプレスリリースをしました。
両社ともに、その新規就航先があまり想像していなかった地点だったのと、ANA VS JAL の様相を呈した発表でしたので、ここ最近のANAとJALの攻防について、ちょっとまとめてみました。
インド路線
ANA
本日、チェンナイへの就航を発表しました。これでインドへ3路線を持つことになります。そして、インド国内は同じスターアライアンスのエアインディアの路線網がありますので、盤石な体制かと思います。
ANA路線
NRT-DEL(ニューデリー) DAILY(週7便)
NRT-BOM (ムンバイ)DAILY(週7便)
NRT-MAA(チェンナイ) DAILY(週7便)**19年冬季より新規就航
*19/01/23発表
JAL
しかしながら、ANAの発表に対して、同日にすかさずJALもバンガロールへの新規就航を発表しました。
バンガロールはANAが就航するチェンナイから350キロほどの距離の都市で、恐らくANAはバンガロールへの渡航客もチェンナイ路線で取り込もうとしていたと考えられるので、JALのANA対抗措置のように思えなくはありません。
また、JALもインドのビスタラ航空と業務提携をしていますので、コードシェアなどで利便を増やすことはできるはずです。
JALの業務提携については、過去記事をご覧ください。
JALの他社との業務提携のニュースが2017年から一気に加速した感がありますが、その提携って進んでいるの?立ち消えた?と気になったので調べてみました。
JAL路線
NRT-DEL(ニューデリー) DAILY(週7便)
NRT-BLR(バンガロール) DAILY(週7便)**20年中に新規就航
*19/01/23発表
オーストラリア路線
ANA
オーストラリアについては、既に昨年度中に、ANAが西海岸パースへの就航を発表しました。
ANA路線
HND-SYD DAILY(週7便)
NRT-PER DAILY(週7便)**19年9月1日より新規就航
*18/12/26発表
JAL
ANAの発表に対して、JALとしては、特に防戦策は今のところなし。
オーストラリア国内線のカンタス航空とのコードシェアぐらいはあるかな、と予測します。
JAL路線
NRT-SYD DAILY(週7便)
NRT-MEL DAILY(週7便)
ロシア路線
ANA
2019年1月14日付の日本経済新聞にて、早ければ2019年度内にも、東京~モスクワ・ウラジオストクの2路線の開設をする方針が示されました。
JAL
ANAからの正式な発表はありませんが、先手として、現在週4便の運航だったモスクワ路線を速攻、デイリー化への増便を発表しました。ロシア最大の航空会社アエロフロートロシア航空との2社間業務提携発表も既にされていますので、コードシェアをしてうまく成功してほしいです。
JAL路線
NRT-DME(モスクワ)DAILY(週7便)*週4便よりDAILY運航へ増便 19年3月31日より
*19/01/23発表
最後に
ANAの拡大戦略に対して、JALも頑張ってついていってる感がしますが、
JALの新規就航路線は、際際のトランジット客を取り込むことも重要との考えで、着実に、堅実に、路線とそのスケジュールを決めている感じがします。
日本を目的地とはしていない渡航客にも、日本経由便のJALを利用してもらうため、という意味ですね。
実際に、シアトル線はアジアと北米を移動する顧客を取り込むため、
そして、今回のバンガロール線はインドと北米を移動する顧客を取り込むために最善のスケジュールになっています。
かつては、JALもミラノ、ローマ、ズーリック、アムステルダムと路線を多数持っていたヨーロッパですが、ヨーロッパ路線では、日本の地理的要因から際際客の取り込みはほぼなく、利用者は、日本人の海外旅行とヨーロッパ人の訪日客に限られてしまいます。
それが、ヨーロッパについては、いわばチャレンジャーと言えるANAのように新規路線開設が進まない理由だと考えます。
それでも、スペインには、ワンワールドのイベリア航空が飛んでいて、先の区間はいくらでもコードシェアが出来るはず。
JALのバルセロナやマドリードへの新規路線はありえないのでしょうかね?
そこからイベリアとのコードシェアで南米路線も増やせるので、一石二鳥かと思います。
余談でした。
いずれにせよ、JALもヨーロッパ路線をもう少し増やしてくれると、日本人にとっては便利になりますね。
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